1. 先に結論
| 知っておきたいこと | 資料の記述 |
|---|---|
| どんな状態か | 指の第1関節(DIP関節)が曲がったままで、痛みや腫れがある。自分で伸ばそうとしても伸びない |
| 原因 | 突き指の一種で、ボールなどが指先に当たったときなどに起こる |
| 2つのタイプ | 指を伸ばす腱が切れた腱性と、腱がついている骨が折れた骨性 |
| 治療 | 腱性は一般に装具などの保存的療法。骨性は手術が必要なことがある |
この記事でいちばんお伝えしたいこと。
マレット変形は、指の形を見ればわかることが多い一方で、腱が切れたのか、骨が折れたのかの区別が重要です。日本整形外科学会は、骨折の有無で治療法が変わるため、診断にはX線(レントゲン)撮影が重要としています。詳しくは整形外科医に相談するよう勧めています。
2.【核心】腱が切れたか、骨が折れたか
日本整形外科学会によると、マレット変形には2つのタイプがあります。
| タイプ | 資料の記述 |
|---|---|
| 腱性マレット指 (腱性マレットフィンガー) | 指を伸ばすスジ(伸筋腱)が切れたために生じるもの |
| 骨性マレット指 (骨性マレットフィンガー) | 第1関節の関節内の骨折が生じ、伸筋腱がついている骨が関節内骨折を起こしてずれた状態になったもの |
出典:日本整形外科学会「マレット変形(槌指)」、日本手外科学会 手外科シリーズ6「マレット変形(槌指)」(2024年3月改訂)をもとに整理。
3. 症状と診断——レントゲンが重要な理由
| 資料の記述 | |
|---|---|
| 症状 | 第1関節が曲がったままで痛みや腫れがある。自分で伸ばそうと思っても伸びない(自動伸展は不能)。しかし、手伝って伸ばすと伸びる(他動伸展は可能) |
| 診断 | 第1関節が曲がった状態で、自分では伸ばせず、他の指を使って伸ばすことができれば診断は容易(日本手外科学会のパンフレット) |
| X線(レントゲン)撮影 | 腱性か骨性かの診断が重要。骨折の有無で治療法が変わるため、X線撮影が重要 |
出典:日本整形外科学会「マレット変形(槌指)」、日本手外科学会 手外科シリーズ6「マレット変形(槌指)」をもとに整理。
指の第1関節が腫れて曲がってくる病気には、へバーデン結節もあります。こちらは指と手首の痛みの記事で書いています。
4. 治療——腱は装具、骨折は手術のことも
日本整形外科学会によると、病態や受傷後の経過期間によって治療法は異なります。
| タイプ | 治療 |
|---|---|
| 腱性マレット指 | 一般に装具などの保存的療法。日本手外科学会のパンフレットでは、バネ式固定用装具とプラスチック製固定用装具が示されている |
| 骨性マレット指(骨折を伴う) | 手術を必要とすることがある。パンフレットでは、手術療法として鋼線による固定法が示されている |
出典:日本整形外科学会「マレット変形(槌指)」、日本手外科学会 手外科シリーズ6「マレット変形(槌指)」をもとに整理。
最後に、この記事の要点をもう一度。
① マレット変形は、指の第1関節が木槌のように曲がった状態
② 突き指の一種で、ボールなどが指先に当たったときなどに起こる
③ 自分では伸ばせないが、手伝って伸ばすと伸びる
④ 腱が切れた腱性と、骨が折れた骨性がある。区別にはX線撮影が重要
⑤ 腱性は一般に装具など。骨折を伴う場合は手術が必要なことがある
5. よくある質問
マレット変形とはどんな状態ですか?
日本整形外科学会によると、指の第1関節が木槌のように曲がった状態になるので、マレット変形と呼ばれます。第1関節が曲がったままで痛みや腫れがあり、自分で伸ばそうと思っても伸びません。
原因は何ですか?
学会によると、突き指の一種で、ボールなどが指先に当たったときなどに起こります。
なぜレントゲンを撮るのですか?
日本整形外科学会によると、腱が切れた腱性マレット変形か、骨折を伴う骨性マレット変形かの診断が重要で、骨折の有無で治療法が変わるため、X線(レントゲン)撮影が重要です。
どんな治療をしますか?
学会によると、病態や受傷後の経過期間によって治療法は異なります。腱性マレット指では一般に装具などの保存的療法が行われ、骨折を伴う骨性マレット指の場合には手術を必要とすることがあります。
参考にした主な資料
- 日本整形外科学会「マレット変形(槌指)」
- 日本手外科学会 手外科シリーズ6「マレット変形(槌指)」(2024年3月改訂)