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体型と代謝

ガングリオンとは
——手首の甲などにできる、ゼリー状のしこり

手首の甲に、いつのまにか丸いしこりができていた。大きくなったり、小さくなったりする——そんなときに知っておきたいのがガングリオンです。
日本整形外科学会によると、ガングリオンは、なかにゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。若い女性に多く見られますが、かならずしも手をよく使う人にできるわけではありません。
腫瘤だけで症状がなければ、放置しても心配はありません。ただし、診断をしてもらうためにも整形外科の受診が勧められています。

執筆:なぎ先生(内科医) 公開:2026年11月3日 読了:約5分

1. 先に結論

知っておきたいこと資料の記述
正体なかにゼリー状の物質が詰まった腫瘤。関節包や腱鞘から発生する
できやすい人・場所若い女性に多い。手首の甲にできることが多い
症状不快感はあるが、多くの場合強い痛みはない。神経のそばにできると、しびれや痛み、運動麻痺などを起こす
治療腫瘤だけで無症状なら放置しても心配はない。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経症状があるものは治療が必要

この記事でいちばんお伝えしたいこと。

ガングリオンは、症状がなければ放置しても心配はありません。それでも日本整形外科学会は、診断をしてもらうためにも整形外科を受診しましょうとしています。しこりがガングリオンかどうかは、針を刺して中身を確かめたり、画像の検査をしたりして診断します。

2. できやすい場所と症状

日本整形外科学会によると、典型的なものは手関節の背側(甲側)にできるガングリオンで、手首の関節包(関節を包むふくろ)につながっています。そのほかにできやすい場所として、次が挙げられています。

資料の記述
大きさ・硬さ米粒大からピンポン玉大まで。軟らかいものから硬いものまである
大きさの変化大きくなったり小さくなったりすることがある。手を使いすぎると大きくなることがある
痛み通常は無症状なことが多い。不快感はあるが、多くの場合強い痛みはない
神経のそばにできたとき神経を圧迫して、しびれや痛み、運動麻痺などを起こす

出典:日本整形外科学会「ガングリオン」、日本手外科学会 手外科シリーズ5「ガングリオン」(2024年3月改訂)をもとに整理。

指の付け根や手首の痛みの見分け方は指と手首の痛みの記事で書いています。

3. なぜできるのか

日本整形外科学会によると、ガングリオンは関節包や腱鞘の部分から発生します。

日本手外科学会のパンフレットは、関節包や腱鞘の変性により生じるとし、女性に多いものの、かならずしも手をよく使う人に多いとは限らないとしています。

肘の内側にできたガングリオンなどが神経を圧迫して、小指と薬指がしびれることもあります(→肘部管症候群の記事)。

4. 診断——針で吸ってゼリー状なら

日本整形外科学会によると、腫瘤があり、注射針を刺してゼリー状の内容物が吸引できればガングリオンと診断できます。

なかには外から触れない小さなガングリオンもあり、診断がつきにくいので、MRIや超音波検査をして診断します。手首の痛みがいつまでも続くオカルトガングリオン(不顕性のガングリオン)もそのひとつです。

5.【核心】放置してよいとき、治療が必要なとき

資料の記述
放置しても心配はない腫瘤だけで、症状がないもの。ただし、診断をしてもらうためにも整形外科を受診する
治療が必要大きくなるもの
痛みが強いもの
神経が圧迫されて神経症状(痛みや運動障害など)があるもの

出典:日本整形外科学会「ガングリオン」の「治療」をもとに整理。

6. 治療と再発

資料の記述
吸引注射針を刺して注射器で吸引し、内容物を出す。何回か吸引排出する治療を行ううちに、よくなることもある
押しつぶすガングリオンに力を加えて押しつぶす治療法もある
手術それでも繰り返し内容物が溜まるようなら、手術で摘出する

出典:日本整形外科学会「ガングリオン」、日本手外科学会 手外科シリーズ5「ガングリオン」をもとに整理。

日本手外科学会のパンフレットは、いずれの治療方法でも、再発する場合があるとしています。日本整形外科学会によると、手術をしても再発する可能性があり、再発を防ぐには、関節包につながる茎を含めて摘出する必要があります。関節包の周囲にある、ガングリオン予備群の小さなシスト(娘シスト)にも注意しなければならないとされています。

最後に、この記事の要点をもう一度。

① ガングリオンは、なかにゼリー状の物質が詰まった腫瘤。手首の甲に多い

② 若い女性に多いが、手をよく使う人にできるとは限らない

③ 多くは強い痛みがない。神経のそばにできると、しびれや痛み、運動麻痺を起こす

④ 症状がなければ放置しても心配はないが、診断のために整形外科を受診する

⑤ 治療は吸引、押しつぶす方法、手術。どの方法でも再発する場合がある

7. よくある質問

ガングリオンとは何ですか?

日本整形外科学会によると、なかにゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。関節包や腱鞘の部分から発生し、典型的なものは手首の甲側にできます。

どんな人にできやすいですか?

学会によると、若い女性に多く見られます。ただし、かならずしも手をよく使う人に見られるわけではありません。

放っておいても大丈夫ですか?

学会によると、腫瘤だけで症状がなければ、放置しても心配はありません。ただし、診断をしてもらうためにも整形外科の受診が勧められています。大きくなるもの、痛みが強いもの、神経症状があるものは治療が必要です。

どうやって診断しますか?

学会によると、注射針を刺してゼリー状の内容物が吸引できればガングリオンと診断できます。外から触れない小さなものは、MRIや超音波検査で診断します。

治療しても再発しますか?

日本手外科学会のパンフレットによると、吸引、押しつぶす方法、手術のいずれの治療方法でも、再発する場合があります。日本整形外科学会は、再発を防ぐには茎を含めて摘出する必要があるとしています。

参考にした主な資料

凪
なぎ先生

内科系の臨床に15年ほど携わる医師。生活習慣病・ホルモン・栄養の相談を日常的に受けています。中立性の担保と診療継続のため、ペンネームで執筆しています。→ 運営者について

この記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療に代わるものではありません。本文で紹介した内容は、日本整形外科学会の解説「ガングリオン」と日本手外科学会の手外科シリーズ5「ガングリオン」にもとづくもので、公開時点の情報です。しこりの正体は見た目だけではわからないため、自己判断せず整形外科に相談してください。掲載内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからお知らせください。