当サイトの情報は健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療に代わるものではありません
MEDICALLY REVIEWED BEAUTY & HEALTH
からだの変化

目のかゆみ・目の疲れ
——花粉は春だけではない。休んでも回復しない疲れ目は「眼精疲労」として原因を探す

春だけでなく秋にも目がかゆくなる。一年中ゴロゴロする。目の疲れが、ひと晩寝ても取れない——そんな方に向けた記事です。
日本眼科学会によると、花粉によるアレルギー性結膜炎の原因は季節で変わり、春はスギやヒノキ、初夏はカモガヤやオオアワガエリ、秋はブタクサやヨモギが代表的です。防御メガネの使用などの対策で予防することができるとされています。
また、目を使う作業を続けて目や全身に症状が出て、休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態を眼精疲労といいます。合わない眼鏡や老眼の初期、パソコンやスマートフォンなど、原因を特定して取り除くことが必要とされています。

執筆:なぎ先生(内科医) 公開:2026年10月23日 読了:約7分

1. 先に結論

よくある思い込み資料の記述
花粉で目がかゆいのは春だけ春はスギやヒノキ、初夏はカモガヤやオオアワガエリ、秋はブタクサやヨモギが代表的
一年中かゆいのは花粉症ではないから大丈夫1年を通じて症状がある通年性アレルギー性結膜炎があり、ダニやハウスダストが原因であることが多い
目の疲れは寝れば取れる休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態が眼精疲労。原因を特定して取り除くことが必要
目の疲れには特効薬がある眼精疲労に特効薬はない。ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効である場合がある

この記事でいちばんお伝えしたいこと。

目のかゆみは、季節(花粉)か一年中(ダニ・ハウスダスト)かで原因が違います。花粉には防御メガネ、ハウスダストには寝具を清潔に。休んでも取れない目の疲れは、合わない眼鏡や目の病気が隠れていないか確かめてください。

2.【核心】花粉の季節は春・初夏・秋

アレルギー性結膜炎は、目に起きるいろいろなアレルギーの病気の総称です。アレルギーの素因(花粉やハウスダストなど)があり、結膜の炎症とかゆみ、目のゴロゴロ(異物感)、めやに、涙などの症状があるときに診断されます。

花粉性結膜炎——季節ごとの代表的な花粉 日本眼科学会「アレルギー性結膜炎」の記述をもとに整理 春 スギ ヒノキ 代表はスギ花粉性結膜炎 初夏 カモガヤ オオアワガエリ 秋 ブタクサ ヨモギ 一年中症状がある「通年性」は、ダニやハウスダストが原因であることが多い 花粉性結膜炎では、鼻炎の症状の合併が高率にみられる 出典:日本眼科学会「アレルギー性結膜炎」をもとに作図

花粉によって引き起こされるものを花粉性結膜炎といい、その代表がスギ花粉性結膜炎です。

日本眼科学会は、花粉性結膜炎では鼻炎の症状の合併が高率にみられるとしています。鼻の症状については鼻の不調の記事で書いています。

3. アレルギー性結膜炎のタイプ

タイプ資料の記述
季節性アレルギー性結膜炎花粉によって引き起こされる(花粉性結膜炎)。季節により花粉の種類が異なる
通年性アレルギー性結膜炎季節や気候の変化で良くなったり悪くなったりしながら、1年を通じて症状がある。ダニやハウスダストが原因であることが多い
アトピー性角結膜炎アトピー性皮膚炎で顔やまぶたに皮膚の病変があり、通年性で慢性的なかゆみやめやにが出る
春季カタル幼少期の男の子に多い重症のアレルギー性結膜炎。ハウスダストやダニが原因となることが多く、典型的には春になるたびに再発する
巨大乳頭結膜炎コンタクトレンズや眼科手術の糸など、異物の刺激による結膜炎

アレルギー性結膜炎に似た病気として、ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎、クラミジアなどが挙げられています。アトピー性皮膚炎についてはアトピー性皮膚炎の記事で書いています。

4. 治療と予防——防御メガネと寝具の清潔

日本眼科学会によると、アレルギー性結膜炎は薬による治療が中心です。抗アレルギー薬や、重症度によってステロイドの目薬を使います。春季カタルなどの重症なタイプには、免疫抑制剤の目薬を使います。

「また花粉に対して防御メガネの使用や、ハウスダストの場合は寝具を清潔に保つなどの対策をすることで、予防することができます。」(日本眼科学会「アレルギー性結膜炎」)

広告

この章で扱った花粉用の防御メガネです。日本眼科学会は、アレルギー性結膜炎の対策として「花粉に対して防御メガネの使用」を挙げています。

※ 当サイトは、記事のなかで根拠を示したうえで推奨したものに限り広告を掲載しています。ここで紹介しているのは、山本光学(SWANS)のアシストグラス/花粉グラス YK-9Nです。販売ページによると、左右一体のレンズが眼の周りを覆う形で、レンズ内側にくもり止め加工、紫外線透過率0.1%以下、質量25g、日本製です。レンズはクリアとライトスモークの2色です。販売ページには、衝突・衝撃から眼を守るためのものではないと書かれています。日本眼科学会によると、アレルギー性結膜炎は薬による治療が中心です。かゆみ・めやに・充血が続く場合は、眼科を受診してください。

5. 眼精疲労——休んでも回復しない目の疲れ

「眼精疲労とは、視作業(眼を使う仕事)を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態をいいます。」(日本眼科学会「眼精疲労(目の疲れ)」)

症状資料の記述
目の症状眼痛、眼のかすみ、まぶしさ、充血など
全身の症状頭痛、肩こり、吐き気など

6. 眼精疲労の原因と対処

日本眼科学会は、眼精疲労の原因の多くは次のようなものだとしています。

対処資料の記述
原因を取り除く原因を特定し、見つかれば排除する。眼鏡が合わなければ作り直す、目の病気が見つかれば治療する
パソコン・スマホ使う機会の多い人は、適度な休息を取りながら行うことが非常に大切
薬眼精疲労に特効薬はないが、ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効である場合がある

老眼や白内障、緑内障、ドライアイについては、それぞれ白内障と老眼、緑内障、ドライアイの記事で書いています。

7.【内科医の視点】かゆみも疲れも、まず原因を確かめる

内科医として、ここはぜひ知っておいてほしいところです。資料を読むと、目のかゆみは花粉・ダニやハウスダスト・コンタクトレンズなど原因によって対策が変わり、目の疲れは合わない眼鏡や目の病気が原因のことも多いとされています。どちらも、原因を確かめることが対策の出発点です。

もう一つは、眼精疲労の症状が頭痛・肩こり・吐き気といった全身に出ることです。資料は、眼精疲労をもたらす要因として全身の病気に伴うものも挙げています。目を休めても良くならない頭痛や肩こりがあるときは、眼科や内科で相談してください。

8. 眼科を受診したいとき

眼科を受診・相談したいとき

・目のかゆみ・ゴロゴロ・めやに・充血が続く、毎年同じ季節にくり返す

・一年中目がかゆい

・コンタクトレンズを使っていて、かゆみや異物感がある

・目の疲れが休息や睡眠をとっても回復しない、目の痛みやかすみがある

・眼鏡が合っていない気がする、手元が見にくくなってきた

最後に、この記事の要点をもう一度。

① 花粉性結膜炎は春(スギ・ヒノキ)、初夏(カモガヤ)、秋(ブタクサ・ヨモギ)

② 一年中のかゆみはダニやハウスダストが原因のことが多い

③ 治療は抗アレルギー薬の目薬が中心。予防は防御メガネと寝具を清潔に

④ 眼精疲労は休息や睡眠でも回復しない目の疲れ。頭痛・肩こり・吐き気も

⑤ 原因は合わない眼鏡、老眼の初期、パソコン・スマホ、目の病気など。特効薬はない

9. よくある質問

秋にも目がかゆくなるのは花粉のせいですか?

日本眼科学会によると、花粉性結膜炎の原因となる花粉は季節によって異なり、春はスギやヒノキ、初夏はカモガヤやオオアワガエリ、秋はブタクサやヨモギが代表的です。花粉性結膜炎では、鼻炎の症状の合併も高率にみられるとされています。

一年中目がかゆいのはなぜですか?

日本眼科学会によると、季節や気候の変化で良くなったり悪くなったりしながら、1年を通じて症状があるものを通年性アレルギー性結膜炎といい、ダニやハウスダストが原因であることが多いとされています。ハウスダストの場合は寝具を清潔に保つなどの対策で予防することができるとされています。

花粉による目のかゆみは予防できますか?

日本眼科学会は、花粉に対して防御メガネを使用することなどの対策で予防することができるとしています。治療は薬が中心で、抗アレルギー薬や、重症度によってステロイドの目薬を使います。

眼精疲労とただの疲れ目はどう違いますか?

日本眼科学会によると、眼精疲労とは、目を使う作業を続けることで眼痛・かすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出て、休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態をいいます。

眼精疲労にはどう対処すればいいですか?

日本眼科学会によると、原因を特定し、見つかればそれを取り除くことが必要です。眼鏡が合わない場合は作り直し、目の病気が見つかれば治療します。パソコンやスマートフォンを使う機会の多い人は、適度な休息を取りながら行うことが非常に大切です。特効薬はありませんが、ビタミン剤の配合された点眼薬や内服薬が有効である場合があるとされています。

参考にした主な資料

凪
なぎ先生

内科系の臨床に15年ほど携わる医師。生活習慣病・ホルモン・栄養の相談を日常的に受けています。中立性の担保と診療継続のため、ペンネームで執筆しています。→ 運営者について

この記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断・治療に代わるものではありません。本文で紹介した内容は、日本眼科学会の一般向け解説にもとづくもので、公開時点の情報です。目のかゆみや充血が続く場合、目の疲れが休んでも回復しない場合、目の痛みやかすみがある場合は眼科を受診してください。掲載内容の誤りにお気づきの際はお問い合わせからお知らせください。